投信信託に関心を持っておられる方のなかには、このようにお考えの方は多いのではないでしょうか?
近年の低金利状態が続くなか、お金を定期などで預金しているだけでは増えない状態が続いているなかで、投信信託は初心者でも運用可能ということで注目されています。
しかしながら、未経験者からすると元本保証されていないから怖いなどの声も聞こえてきます。
そこでこの記事では、未経験から投資信託を始めて5年の間に体験したことなどをご紹介します。
目次
投資信託の体験についてまとめました
まず始めに、投資信託の運用について時系列に沿って解説します。
運用前の準備は丁寧に
例えばテレビやネットなど見ながら興味を持ったとして、いきなり投資信託を始めようと思っても何からすればよいのか分からないかと思います。
そこで全くの未経験者が実際に行ったことを以下に示します。
- 証券口座の開設
- 運用資金額の設定
- リスク許容量の把握
このなかで特に大事なことは「リスク許容量の把握」です。
これは、自分がどのぐらいまでの赤字金額を見ても不愉快にならないか?ストレスにならないか?ということです。
投資信託を運用していると、必ずといっていいほどマイナスの数字を見ることがあります。
このマイナス数字について、どのぐらいの金額まで耐えられるかを把握しておくことはとても重要なことなので、自問自答しながら慎重に確認しておくことをおすすめします。
国内債券<国内株式<外国株式(先進国)<外国株式(新興国)
売却時の価格は分からない
投資信託は、価格が変動しながら毎日更新されています。
そして、例えばある時売却したいと考え操作したとします。
しかし、その時に表示されている価格では売却出来ません。
投資信託の売買には、約定日というのが設定されていますが、この約定日の価格で売買されるルールになっていますので注意が必要です。
基本的には持ち続ける
時々投資未経験者と話している時に「勝った時より上がって得したのなら売ればいい」とよく言われます。
確かにプラスの段階で売れば得になりますが、特に使う予定がなかったり経済が大不況でない限りは持ち続けるのが良いと言われています。
理由は、株価は上下変動を繰り返しながらも緩やかに上昇傾向にあるからです。
さらに、投資信託は分散投資といって一点ではなく複数の銘柄を購入しながら運用していることが多いので、大きなリスクが発生しにくいとも言われています。
したがって、投資信託は長期投資で持ち続けながら運用する方が得なことが多いです。
ただし、新興国の外国株式などのハイリスク・ハイリターンなファンドの場合は、国の情勢によっては全く上がらなくなるケースもあるため注意が必要
大事なのは売るタイミングよりも買うタイミング
これは実際に経験してみて気づいたことですが、投資信託で重要なのは売りよりも買いの時期を逃さないことです。
投資信託といっても基本的には他の資産運用と同様に「安い時に買って高い時に売る」が基本です。
つまり、不況で安くなったりこれから成長しそうなタイミングに買うことが重要です。
この時期さえ逃さなければ、後はいくら儲けるか?だけの話になりますので、気持ちがだいぶ楽になります。
経済やニュースなどに興味なくても問題ない理由
投資信託は、ちょっとした見極めが大事だと解説しました。
こう聞くと、経済状況やニュースなどをこまめにチェックしたり、専門スキルが必要なように思われますが、結論から申し上げますと専門スキルは全く必要ありません。
理由は、投資信託の運用はプロが行っているからです。
また証券会社によっては、これから成長しそうなファンドなどがホームページに分かりやすく表示してくれてたりもしますので、初心者に優しいです。
ただし、ある程度の知識やスキルがあった方が、収益の取りこぼし軽減に繋がり儲けやすいことも事実です。
しかしながら、それらは実際に運用しながら身につけていく感じで問題ありません。
したがって、投資信託を行うのに専門スキルは必要ありません。
投資信託で失敗しないために重要なこと3選
最後に、これまでの経験から見えてきた失敗しないために重要なことをご紹介します。
リスクの許容量を知る
これは1-1でも解説しましたが、リスク許容量の把握は1番大事なことだと言えます。
例えば、とにかく儲けたいからとハイリスク・ハイリターンなファンドを購入したとします。
まず始めに、ファンド購入には手数料が掛かることが多く、購入時に自動的に差し引かれますので、購入後すぐにチェックするとマイナスになっています。
これは、よくよく考えたらそうだなと理解できるのですが、問題はその後もマイナスの時期がしばらく続くことです。
マイナスが続く理由は、運用するうえで一旦マイナスが出てしまうとマイナス幅以上のプラス幅が出ないと取り戻せないからです。
100万円→10%下落:90万円→10%上昇:99万円
したがって、一旦マイナスになってしまうとしばらく続くことになります。
ここで問題になるのが、このマイナスによって自分がどれだけ不快に感じるかです。
不快さが続くとストレスになり、過剰なストレスは冷静な判断力を鈍らせます。
これらの悪影響から、間違った運用を選択してしまって、最終的に損をすることも十分あり得ます。
これらのことから、自分自身がどの程度までのマイナスに耐えられるかを把握することが重要です。
貯蓄から運用に回す割合に注意
自分の現在の貯蓄から投資にいくら回すかについても、重要なことなので慎重に判断した方がいいです。
理由は3-1と一部内容が被りますが、貯蓄のほとんどを投資に回してしまった状態でマイナスの数字を見続けることになってしまうと、当初の想定を上回る不快感やストレスに襲われる可能性が高いからです。
一般的には、貯蓄の1/4と言われておりますが、慣れてくると割合を増やしても平気なことが多いです。
したがって、運用に回す割合については、いろんなシュミレーションを重ねながら慎重に計画を立てた方がいいです。
徹底したマイナス回避
投資信託を運用するうえ、いかにプラスを大きくするかではなく、いかにマイナスを出さないかが重要になってきます。
これは3-1のところでも触れましたが、一旦マイナスを出してしまうとそれ以上のプラスを出さないと元に戻らないからです。
投資信託に関しては、中身はプロが運用してくれますが、どのファンドをどの程度の割合で購入するかなどは自分自身で決めないといけません。
例えば、似たジャンルのファンドばかりを購入していると、いざそちら方面への経済の流れが悪くなった時に大きな損益を出してしまいます。
このようなことにならないためにも、各ジャンルに分散しながら投資したり(分散投資)、長期間持ち続ける(長期投資)などを心掛ける必要があります。
まとめ
この記事では、未経験から投資信託を始めて学んだことや気づきなどをご紹介しました。
終身雇用や年功序列といった制度が機能しなくなった今、会社に依存する時代が終わりつつあると言えます。
そんななかで、将来に備えた資産運用も個人で行っていく時代になっていきますので、この機会に小額からでも始められてはいかがでしょうか?
「投資信託が流行っているみたいだけど実際のところどうなんだろう?」
「経済とかニュースに興味なくても大丈夫かな?」
「投資信託って失敗したら損しそうで怖いな!」